乳幼児期の言語獲得 その3
次女が3歳になりました。言葉の発現が遅めかな、と思っていた次女ですが、2歳半のころから隔週で英語を教えはじめ、最近ではちょっとした表現や歌を、私に隠れて(きっと恥ずかしいのでしょう)言っている姿を見るようになりました。
さて、言葉の発達目覚ましい年頃の次女ですが、まだ正確にいえない単語などがいくつかあります。例えば、「おつきさま」を「おきちゅちゃま」と言っています。しばらく前までは、星も月も「おほしゅしゃま」のように言っていたので、少しは形になってきました。
長女の時は少し言葉が早かったのですが、1歳半ごろ、「月(つき)」を「ちく」と発音していました。これはよく見てみると(わかりやすいように、「訓令式」ローマ字で書いてみます)
tu-ki (つき)
ti-ku (ちく)
となっており、母音のuとiが入れ変わっています。言葉の獲得期には、しばしばこうした現象があるようです。
一方3歳の次女の場合
o-tu-ki-sama (おつきさま)
o-ki-tu-sama (おきつさま)※「つ→ちゅ」「さ→ちゃ」は今はおいておきます
母音だけでなく、日本語の「つ」と「き」が入れ替わっていることわかります。
つまり、日本語にある音をわかった上での音の取り違えをしている「3歳児」と、その前の段階(母音と子音が固定していない段階)での音の取り違えをしている「1歳児」の違いだったのかもしれません。
さて、上記の現象ですが、実は大人にもあるのです。
「コミニュケーション」というのがそうです。
英語でcommunicationですから、日本語では正しくは「コミュニケーション」です。ローマ字で書いてみると、
komunikeisyon コミュニケーション(正)
kominukeisyon コミニュケーション(誤)
母音のuとiが入れ替わっていることがわかります。しかしむしろ、小さいユをどこに入れるか、で勘違いした誤りのようにも思えます。
いろいろありますが、何が言いたいのかといえば、乳幼児期の言語獲得の様子を見ていると、本当に面白い!ということなのです。