宮沢賢治と私

宮沢賢治と私

 

中学2年のとき、夏休みの国語の課題研究で、宮沢賢治を選んだ。

宮沢賢治には、「銀河鉄道の夜」や「風の又三郎」「注文の多い料理店」などの有名なお話があるのは知っていたけれど、その他についてはほとんど知らなかった私は、無謀にも、賢治のすべての作品を読もうと決めた。宮沢賢治全集を図書館から借りてきて、片っ端から読んだ。意味が分からないものも、なにがいいのか分からないものもたくさんあり、苦痛に思いながらも、全部読めばきっと理解できるようになると信じて、全部読んだ。全集の各巻の後ろのほうには、賢治の研究者による解説が載っていて、それもすべて読んだ。

わかったような、わからなかったような、そんなで終わってしまった。後から知ったが、早稲田に行ってる知り合いのお兄さんが、大学の卒論のために読んでいる全集と同じだった。

中学2年の私が理解するには、きっと難しすぎたのだろう。

 

でも、その時から賢治の心が私の中に流れ込み、私の一部になってしまったような気がした。

作品に出てきた誰か(動物や虫)と同じように考えたり、教師だった賢治が目指していたものを取り入れたり、きっと多くの影響を受けているのだと思う。

2015年8月3日 | カテゴリー : その他 | 投稿者 : Eri Hachiya