スクエアビー英語教室では、近年特に英検に挑戦する生徒さんが
増えてきました。
今年度は、小学3年生の2人が初めて、英検5級に挑戦し、
見事合格することができました!大変喜ばしいことです。
何より本人たちがとても喜び、「これからも英語がんばる!」
となってくれているのは、大変大きな効果であると思います。
スクエアビー英語教室では、英検受験希望者にはご要望に応じて
サポートをしています。
中学生になると、少しずつ受験級を進め、今年度は準2級に合格して
2級に挑戦するほどにまでなった中学生もいました。
しかし、小学生のうちは、教室を挙げて次々と上の級を受験する
ようには勧めていません。
それは、やり方によっては、子どもの英語に対する興味をそいでしまったり、
その年齢にこそ伸ばせる力を摘んでしまったりする可能性があると考えるからです。
小学校低学年ごろまでは、音声を通じた具体的な学習が、
文字を通じた抽象的思考を要する学習より、効果的に行える時期だと言えます。
人の一生の中で、音声からこんなに学べる時期はこの時を除いて
ほかにはありません。
そんな貴重な時期に、英単語の自動的暗記や文法規則を間違えないように
操作したりすることに明け暮れさせるべきか、という問題があります。
英語教室によっては、小学生もしくは幼児のうちから英検を受けさせるために
かなりの対策を講じ、小学校低学年で2級合格、などをうたっているところもあります。
幼児の時から日常的に英語でコミュニケーションをとっている環境の子どもが、
小学生で英検2級を受験する、というのならいいかもしれません。
一方、そのような環境になかった子どもが、言語の基礎段階が
できていない状態で、いきなり外国語でたくさんの単語を覚え、
自分の母語とは異なる言語の文法を理解しなさい、と求められるのは、
子どものもつ可能性や能力をつぶすことにもなりかねないと考えます。
英語教室で学ぶ小学生が、無理なく受けられるのは、
通常は4級くらいまでかなと思うのですが、
とくに5級はリスニングの占める割合が多く、音声中心に学んできた
小学生でも、答えられる問題が多くあると思います。
スクエアビー英語教室でも時々受験者があります。
このたび受験した小3の2人は、受験日が迫っていたこともあり、
教室としてなにか対策をすることはなかったのですが、
学習法を少しだけアドバイスし、あとはこれまで教室で学んできたものと、
おうちでの自主的な学習だけで挑みました。
結果は二人とも合格!
リスニングの成績は満点に近い高得点だったようです。
5級に受かると、つい次は4級!と欲張りたくなってしまうもの。
英検合格が励みとなって、「もっとこれから頑張るぞ!」というきっかけになる、
それが英検受験のメリットでしょう。
しかし気を付けなければいかないことは、「次を急ぎすぎないこと」
だと思います。
ディメリットは、なまじ合格してしまったために、
基礎がしっかりしていないのに、先を受験したがり、
足元がガタガタなのに気づかなくなるケースです。
英語はとにかくコツコツとした積み重ね学習が必要です。
そして英検は、水泳の級やそろばんの級が進むようにはいかないものです。
つぎの級に進めるまでに、2年、3年とかかるケースだってあるでしょう。
特に4級から3級と進むうちに、単語を繰り返し暗記したり、
日本語説明による文法理解を経て、ドリルを重ねていかなければ、
なかなか達成できない領域に入ってきます。
英検受験の目安として、あるところに挙げられていたのは、
5級・・・中学初級程度
4級・・・中学中級程度
3級・・・中学卒業程度
準2級・・・高校中級程度
2級・・・高校上級程度
とこんな感じです。
英検は、英検2級や準1級レベルの力を、高校卒業までにつける、
というのが目標になればいいのです。
もちろん実力があれば、どんどん上を目指してほしいです。
コツコツ積み上げた結果の合格、であれば、しっかりした基礎のもと、
使える英語になっているでしょう。
危険なのは、もし小学生のうちに3級を取得した場合、
中学英語はもう勉強しなくていいほど実力がついていると判断して
いいのでしょうか?
もしそのように考えて、中学で学ぶ英語学習をおろそかにするような
ことだったら、それ以上の力をつけることは、まったくできなくなるでしょう。
「自分はできてるし!」という過信は、言語学習には危険です。
そのような判断材料に英検がなってしまわないためにも、
しっかり積み上げていく学習を前提としての、英検受験にしたいものです。